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ハブ(イーサネット)

ハブとは

ハブは複数のコンピュータで通信するときに必要な中継機器です。 ただし、一言にハブと言っても、色々な種類があります。OSIモデルも1~3層まであります。詳しくは下表を参照してください。

ハブの種類
名称 レイヤー
リピーター・ハブ 物理層(レイヤー1)。機械な感じ。触るとビリッとする。単純に電気信号を増幅します。
スイッチング・ハブ データリンク層(レイヤー2)。通信は接続されているPCのMACアドレスを使って行います。
レイヤ3スイッチ ネットワーク層(レイヤー3)。通信はIPアドレスを使って行います。

リピータ・ハブ(レイヤー1・物理層)

線が長ーーい場合、電気信号が途中で減衰してしまいます。よって、どこかで増幅してあげればさらに遠くまで信号を送信できます。 それを行うのがリピータ・ハブです。リピータ・ハブは自身に届いた電気信号を単純に全てのポートに増幅して送信するだけです。 よって、宛先などの概念はありません。IPアドレスはもちろんの事、MACアドレスすらわかりません。 現在のイーサネットで使われてるケースは皆無だと思います。 ただし、ネットワークではなく、IEEE1394(FireWire)やUSB2.0では使われているようです。(USB3.0はユニキャストが可能。)



スイッチ・ハブ(レイヤー2・データリンク層)

リピータ・ハブとは違い、あて先の概念がついてきます。 宛先はリピータ・ハブのポート(TCP/IPのポートではなく、物理的な接続ポート(LANの差込口)。)とMACアドレスをアドレステーブルというものに記憶されます。 通常はこのテーブルは完全にハブ任せですが、cisco等のハブは現在のテーブルの中身の確認や操作が可能です。 通信の手順は以下の通りです。

スイッチ・ハブの通信方法

  1. 端末Aが端末D宛にデータを送ってみる。
  2. そのデータを受取ったハブは、端末AのアドレスをMACアドレステーブルに登録する。
  3. 次にハブは宛先のアドレスをMACアドレステーブルから探す。
  4. あて先がMACアドレステーブルにないと、全員に送る。(フラッティングといいます。)
  5. フラッティングされると端末B, Cにも届いてしまう。(端末B,Cは自分宛でないデータは破棄するはず。)
  6. 本来の目的の端末Dにもデータは届く。(端末Dは自分宛てなのでデータをもらう。)
  7. 必要があれば端末Dは端末Aにデータを送り返す。
  8. ハブはMACアドレステーブルから宛先を探し、端末Aだけにデータを送信。

レイヤー3スイッチ(レイヤー3・ネットワーク層)

レイヤー3スイッチはスイッチ・ハブにIPの機能を持たせたようなものです。フォワーディングデータベース(FDB)を使ってルーティングも可能です。 レイヤー3スイッチはルーターと違い、基本的にLAN用の機器のため、WANポートがないものがほとんどで、また、中継処理自体も組み込みで実装しているため、処理速度も速くなっています。 ciscoのハブでは機器がレイヤー3対応であればshow macコマンドでFDBが表示されるようです。

ciscoのハブでMACアドレステーブル(またはFDB)を確認する

  • Switch# show mac address-table
  • Mac Address Table
  • --------------------------------------
  • Vlan Mac Address Type Ports
  • ---- ----------- ---- -----
  • All 0000.0000.0001 STATIC CPU
  • All 0000.0000.0002 STATIC CPU
  • .
  • 1 000f.0000.000a DYNAMIC 3
  • 1 000f.0000.000b DYNAMIC 4
  • 2 00bb.00ee.000a DYNAMIC 5