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DNS(Domain Name System)とは

IPアドレスとホスト名をマッピングして相互解決するための仕組み(名前解決)のことです。この仕組みを実装したコンピュータをDNSサーバーといいます。

DNSの誕生の経緯

DNSが誕生する前までは各PCにIPアドレスとホスト名が書かれたhostsというファイルで名前解決をしてました。 (ちなみにこのhostsによる名前解決は、インターネットの前身であるARPANETで生まれたものです。) 但し、この方法だけで名前解決を行うと新しいホスト名が増えるたびに、全てのPCのhostsファイルを更新しなければならないので現実的な管理ができません。 この煩雑さを解決するためにDNSが誕生しました。ただし、現在でもhostsファイルは使用します。例えば、DNSが使えない環境やwebサーバーを公開する前のチェックなどです。

hostsファイル

軽くhostsファイルについて触れます。hostsファイルは「IPアドレス ホス名」の構成でできています。なお、先頭が#の行はコメントアウト文です。

  • #ipアドレス ホスト名 ホストのエイリアス(別)名
  • 127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
  • 192.168.1.1 mail-server.pasokuma.net
  • 192.168.1.2 web-server.pasokuma.net

各OSのhostsファイルの場所は以下の通りです。

hostsファイルの場所
OS場所
Windows98 C:\Windows\hosts
Windwos2000 C:\WINNT\system32\drivers\etc\hosts
WindwosXP、Windows 7 C:\Windows\system32\drivers\etc\hosts
mac /private/etc/hosts
linux /etc/hosts


DNSレコード

DNSには以下のようなレコード(データ)を登録し、ホスト名などを管理します。

レコードの種類
レコード名QTYPE意味
A 1 (Addressの略)ホストのIPアドレス
NS 2 (Name Serverの略)ドメインのDNSサーバー名
MD 3 (mail destinationの略)
MF 4 (mail forwarderの略)
CNAME 5 (Canonical Nameの略)ホスト名に別名をつけるレコード
SOA 6 (Start of Authorityの略)NSLOOKUPで使用されます。expire、min(minimum)、mname、refresh、retry、rname、sn (serial number)
MB 7 (mailbox domain nameの略)
MG 8 (mail group memberの略)
MR 9 (mail rename domain nameの略)
NULL 10
WKS 11 (Well Known Serviceの略)ホストで実行されているサービス情報
PTR 12 (domain name pointerの略)
HINFO 13 (host informationの略)
MINFO 14 (mailbox or mail list informationの略)
MX 15 (mail exchangemail exchangeの略)ドメインのメール・サーバー名(電子メールの配送先であるメールサーバーを決定する際に使用)
TXT 16 (text stringsの略)ホストのテキスト情報。最近はSPFの参照レコードとしても使用されるので設定しないと迷惑メールとほぼ判断されます。(「v=spf1 ip4:<ip4-address> -all」と記載しておけば概ねOK)
AXFR 252
MAILB 253
MAILA 254
* 255

サブドメインの設定例

foo.co.jpドメインに対するDNSの設定例を表示します。

BINDでの設定例
サブドメイン方向種類アドレス解説
net1INA192.168.11.10net1.foo.co.jpのアドレスは192.168.11.10に設定する
wwwINCNAMEnet1.foo.co.jp
wdavINCNAMEnet1.foo.co.jp
mailINMX192.168.11.11
foo.co.jp.INTXTv=spf1 ip4:192.168.11.11 -all